2024.04.01

4月の言葉

賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとによって出来るものなり 福澤諭吉

年度初め、4月1日の言葉には、
現在の一万円札の肖像、慶應義塾大学の創始者、
学問のすゝめでお馴染みの福澤諭吉の言葉を選びました。
学問のすゝめの冒頭「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」
という言葉が最も有名かもしれません。
この言葉は一見平等を説いている言葉のような印象を受けますが、
全く違います。
言葉には続きがあり、実際には、貧富の差、能力の差、身分の差が大きくついている、
だからこそ不平等を埋めるためには、学問し自分を磨くことが必要であると説かれています。
まさに冒頭の言葉「賢人と愚人の別は、学ぶと学ばざるとによって出来るものなり」が結論と言えます。
福澤諭吉自身も下級武士の家に次男として生まれ、
父は早くに逝去、客観的にみると不遇の人生であったそうですが、
そんなどん底にあっても自分の人生環境全てに価値を見出し続け、
日本の心の思想という大きな財産を現代に残して下さったのだと思います。
西洋列強の時代、明治維新を起こした日本国民全体に火をつけたのは間違いなく、
福澤諭吉が残した「独立自尊」の精神であると思います。

「独立自尊」
「心身の独立を全うし、自らのその身を尊重して人たるの品位を辱めざるもの、之を独立自尊の人と云う」。
自他の尊厳を守り、何事も自分の判断・責任のもとに行うことを意味する、慶應義塾の基本精神です。※慶應義塾HP理念より抜粋

と素晴らしい言葉がありますが、現在の日本では、
「自由」や「権利」の意味を履き違えている場面が多くあります。
「自由」には「責任」が伴い、「権利」の行使には「義務」が発生します。
逆にいうと責任をとらない自由は単なるわがままであり、
義務を果たさなければ権利は主張できないということです。

先日、知覧特攻平和会館へ参りました。
そこには多くの遺書、残った人へ向けた手紙が展示されていました。
特攻隊として知覧の地から飛び立ったのは平均年齢21歳、
最も若い方で17歳、最年長者で32歳。
妻や子供達を残して飛び立った人、
敗戦することを知りながら飛び立った人、
様々な内容の数々で、涙なしでは読むことができませんでした。
そして全ての方が日本のために、未来のために、
例えここで負けたとしても、日本人の心は受け継がれ、
必ず復興することを信じていました。
戦争は決して許されるものではありません。
しかし、当時若い青年たちが全てを背負って逝きました。

今、日本で生きる我々にとって、
明るく自由な未来の権利を獲得するには、
懸命に生きる責任と義務を果たす必要があると思います。

本を読んだり講義を受けることが学問の全てではない
と福澤諭吉は言っています。
実践に活かして初めて学問、
実生活の全てが取り組み姿勢で学問となり得る
と述べられています。
生活の中にも仕事の中にも学びがあります。

賢人になって、世の中を明るくする、周りを笑顔にするのか、
愚人になって、世の中を嘆き悲しむのか。

全ては良い習慣を身につけることだと言われています。
キリの良い年度初めであるこの4月、
何か一つでも二つでも、
小さなことでも大きなことでもなんでも良いので、
良い習慣を始めていければと思います。

先人たちに感謝すると共に、
行動・実践にて報いていきたいと思います。
「努力すれば天命さえも変えられる」
こんな言葉も福澤諭吉は残しています。
期待して期待して、理想を求め続け努力を重ねる、
そんな時に奇跡は起こるのだと思います。

日本の奇跡「DAGASHI」を通じて多くの笑顔を創る、
そんな令和6年度のスタートにしていきましょう!

えがお発信・創造隊 隊長 秋山 創一朗